詩 【相思相愛物語】

一人の少女がおりました

何気に歩いておりますと　

綺麗な花園嗅ぎつけた

少女は無性に入りたく

入り口どこ？と聞きました

探す間もなく入り口は

まるで少女の為だけに

開けたかのよに見つかりました

少女は直ぐさまお邪魔した


中に入ると花園は

何より綺麗な場所でした

居心地のよい場所でした

少女は直ぐさま心奪われ

真っ直ぐ続くその道を

感じた幸せ浸りつつ

どんどん歩いておりました


しばらくするとその道が

曲がりくねっておりました

進めど進めどその道は

曲がりくねっておりました。

進めど進めど行き止まり

左右に分かれておりました


綺麗な綺麗な花園は

迷路と化しておりました

不安を覚えたその少女

出口を探しておりました

散々迷い　しゃがみ込み

しくしく泣いておりました

それに気付いた花園は

少女のしゃがんだ目の前に

曲がらず真っ直ぐ行ける道

少女に作ってあげました


ほんとは出口があったのに

教えることができません

教えることは可能でも

少女に教えませんでした

それはなぜかと花園に

少女が静かに聞きました

花園重い口開き

少女に静かにささやいた


少女を一目見た時に

私は少女を「好き」になり

そして私の中にいる

かわいい少女に「恋」をした

そしていつしかその「恋」は

「愛」に変わってしまったよ・・・

だから私は永遠に

出口は教えてあげないよ


少女も静かに言いました

出口は元々不要です

私もあなたと同じです


どこにも行くなよ　私の少女

永遠（とわ）にいさせて　私の花園


私が愛した私の少女・・・

私が愛した魔法の迷路・・・




***　解説　***

「相思相愛」はある時突然やってくる。
まるで魔法にかかったかのように・・・。
でも・・・・
どんなに愛していても、どんなに愛されていても、どんなにうまくいっていても、壁に行き当たり悩む時がある。
このままいようか、それとも出口を探し別れようかと。
そしてまた元のサヤに戻ったり・・・。

恋愛にはいつもどこかに迷路がある。
それを知りつつも人は恋をする・・・。